3月に入り、皆さんとの会話の中で「月日が経つのは早いね~」という声をよく耳にします。
実里に飾られたひな人形を眺めながら昔を思い出し、「年が明けたと思ったらもう3月。次は男の子のお節句だね~」と。
本当に、一日一日が過ぎていく早さに驚かされます。
先日は「久しぶりに焼きまんじゅうが食べたい」という皆さんの声にお応えし、皆さんで焼きまんじゅうをいただきました。
普段なら昼食のあとにおやつとして食べられるかな…と思うところですが、あまりのおいしさに皆さん1串をぺろりと完食されていました。
お店の方も「美味しいと言って食べてもらえることが一番の喜びです」と、とても嬉しそうに話されていました。
私たち職員も、日々皆さんのことを大切に思いながら寄り添い、お手伝いをさせていただいています。
その気持ちを受け取ってくださり、皆さんが優しい気持ちで実里で過ごしてくださっていると感じられる時間は、私たちにとっても心と体の元気につながります。
日々の関わりの中で、「人の優しさほど心の薬になるものはない」と実感しています。

 

【お別れの時間について】
実里ではご入居の契約時に、ご家族の皆様へ延命治療などのお話をさせていただいています。
実際に今はまだお元気なお父様・お母様に対してそのような話もどうか…?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
私自身も、同じようなお話をされたら何も考えていないことの方が強いかもしれず…。
しかし、「残された時間をどのように向き合うのか?」「どのように過ごすのが良いのか?」「お父様・お母様のお気持ちは?」と考えた時に、これからの生き方・過ごし方についての選択を一度皆さんで考えてみるという機会はとても大切なことだと感じています。
実際に、ほほえみデイをご利用されていた方で、元気にご自宅へ帰られたその日の夜、息子様に抱かれながら息を引き取られた方がいらっしゃいました。
今日という時間、今という瞬間を「楽しい」「嬉しい」「幸せだな…」と感じていただけるように関わりたいと、私たちは常に思っています。
だからこそ、実里での生活の中で見られる小さな変化もできる限りご家族様へお伝えし、来たるべきその時に向けて気持ちの整理をしていただきながら、後悔の少ない形でお父様・お母様と過ごしていただきたいと願っています。

 

3月に入り、ここ数日で二人の方のお看取りをさせていただきました。
いつも面会に来られる娘様の顔を見て何とも言えない優しいお顔でお迎えしていた方は、亡くなる前日、娘様の介助で夕食を完食されました。
食べることが大好きだった方がお看取り期でここ数日間はあまり食べられずにいたのに… 娘様の力は凄いな…と。
お亡くなりになった時のお顔は、面会で娘様に会えた時のように、とても穏やかで柔らかな表情でした。
またもうお一人の方は、亡くなる数時間前に娘様へ「楽しかった」としっかりとした口調でお話をされ、その時に「最後は自然でいい」とご自身の意思をお伝えされたそうです。

 

大変な時代を生き抜いてこられた方々の生き様は本当にすごいな…、その見事な人生の幕引きに、その姿に、私たち職員も心に栄養をいただき、また仕事に取り組むことができています。
実里ではたくさんの出会いがあり、お別れもありますが、その全てが私たちにとって大切な宝物となっていきます。